Guided Surgery の臨床応用と術式の注意点(安全な臨床応用にあたって)

 近年CTデータによるシミュレーションを応用したコンピューターアシストインプラントデンティストリーとして多種のGuided Surgery システムが発売され、術式の発表やその精度、応用結果に関する報告がなされています。
これらのシステムは施術者側からはより安全・確実な治療法、また被術者側からは負担軽減(低侵襲)となる治療法として、注目されています。
 ガイドを用いることにより、術前のより具体的な手術計画と即時義歯の作製、術中の的確な術野へのアプローチと確実なインプラント埋入、そして術後のより合理的な補綴設計が可能となります。
またこのことは補綴物の適合性、審美性を高めることになり、ひいては治療の予知性、信頼性を高める結果に繋がります。
反面、作成されたガイドと実際の口腔内状態の不一致、たわみ、破損等に関する報告や、術者側のシステムの不理解や誤操作から起こるトラブル等の報告もなされており、より安全で確実なサージカルガイドの開発と、製品・術式に関する確実な情報提供、一定の基準に即した臨床応用をすることが、安心して手術に臨むために術者、被術者双方にとって必要と考えられます。
 今回、Guided Surgery(ダイナミック、スタティック含めて)全般の特徴、応用方法および適応症、現在の問題点等を考え、応用するにあたって知っておきたいこと、術式において日常私が臨床で注意している点等を、症例を通して呈示、報告致します。